ここでは,「日語」第1冊18課の会話部分を例に,どのようにテープが活用できるかを紹介します.
※この内容は,吉林省中高校日本語教育通信4号で特集された記事をもとにしています.
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1.教科書を見る前に
教科書を見ないで会話文のテープを聞きます.テープを聞いた後で学生に質問します.
→こうすると,教科書を使って聞き取りの練習が出来ます.
例: 聞こえた単語を答えさせる・・・「歌の発表会」「4時ごろ」「第一教室」など
会話の全体的な内容を聞く・・・「日本の歌を教えて欲しいので,約束をする.」
具体的な質問をする・・・「何時にどこで歌を練習しますか.」「4時に第一教室で」
2.教科書を見ながら
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テープを聞きながら教科書を見て,内容を把握させます. |
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テープをモデルとし,アクセント・イントネーション・間の取り方などに気を付けながら聞きます.一文ごとにテープをとめ,学生に続いて読ませます. |
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テープと会話練習をします.
学生が小川さん役だったら,テープが小川さんの言葉を話す時に,テープの音を小さくします.
例: |
テープ: 「小川さん,今日の午後は空いていますか.」 (すぐ音を小さくします.)
学 生: 「ええ,空いてますけど,何ですか.」 (また音を大きくします.)
テープ: 「実は来週・・・・・・」 |
こうすることによって,テープと会話しているような形になります.学生の読むスピードが遅すぎると,テープは話し出してしまいますから,自然な会話の速度の練習にもなるでしょう. |
3.練習で
202ページの「会話の練習」をする時,教科書を見ながら写させるのではなく,テープを聞いて書き取らせます.すると,この練習問題を「書き取り」の練習問題として利用できます.
4.復習で
会話文のプリントを作ります.その時,その課の新出単語だったものや,学生が苦手そうな部分を( )にします.そして,その課の会話文のテープをもう一度聞いて書き取らせます.
清音濁音,長音など,単語の確認にもなるでしょう.
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