開発教育から学ぶ日本語教育


 4.グループ分け

 公開の講義最後の活動です.まず,講師は,全員に目を閉じさせました.目は閉じているのですが,全員の背中にシールが貼られているのは,気配で分かります.私の背中にも,ぺたりと何か貼られました.

 全員に貼り終わったところで,講師が目を開けるようにいいました.

講師:

 今皆さんの背中にシールを張りました.今から,声を一切出さずに,他人に教えてもらいながら,シールを参考にグループを作っていってください.

 参加者は,立ち上がり,他の人のシールを見ながら,同じ色や形の人と,ジェスチャーで,<あなたは,彼女と同じだよ><違うよ>などと伝えていきます.そのシールとは,例えば下のようなもの.

 同じだと思っていたのに,複数集まってくると,あれ?この人のは微妙に違うかも・・・と思えるシールが登場してきます.会場は,混乱の海.私は,このグループだと思ったところにいたのですが,ある人は<うんうん>とOKサインをだし,ある人は,<うぅん???>と首を捻っているという微妙な立場.他の人のシールは見えるので,その微妙な差というのがどういうものか,大体分かります.「ま,いっか」と思い,結局いつづけました.動くのも面倒だったので.

 一定の時間が経った後,講師からストップが掛かりました.そこで,自分たちでシールをはがし,台紙に貼って確認します.ちなみに,私が所属していたグループは,かなり大雑把で,形も色も微妙にバラバラ.思わず,「ま,暖色っていうことでいいんじゃん?」と勝手なこと言って,自分たちで納得しました.

 かと思えば,神経質かとも思えるくらい,きちーんと同じ色同じ形だけの二人グループもありました.

 活動が終わった後,講師が「どう感じたか?」と質問されました.

 参加者の声です−
 自分でグループに入れないので,他の人に案内されないと分からず不安な感じ
 色が同じで入れてもらおうとしたグループに,形が違うので拒否された
 仲間がやっと見つかったとき,嬉しかった
 他の人に一生懸命教えていて,気が付けば一人きりだった(笑)
 自分にも教えて−って思った
 世話を焼いてくれてうれしいけれど,ごういんに引張られたので困った.戸惑った.

 中には,どのグループにも属さないシールというのを張られた人もいたのですが−
 無理にどこかに入れば?といわれても,もう一人でいっかなーとなった
 始めは共通点を探すのに一生懸命だったけど,ある程度グループができると今度は差異を探すようになっている様子が見られた
 グループができてくると,安心からか他人の人を構わなくなる

 講師:

 真面目な人ほど,グループ分けにシビアなんですよねー.これが,中国の人だけでやったら「差不多,差不多!(だいたい一緒などの意味)」とかいって,結構大まかにグループ作っちゃったりするんですが,日本の人って結構細かいです(笑).

 これは,「言葉のわからない外国の気分を味わう」活動です.教えたいけど(伝えたいけど)うまく伝えられないもどかしさや,人によって基準が違うということ,仲間に入れる入れない,入る入れないという,かなり感情を揺さぶる活動です.

 以下は,講師が活動後,おっしゃったことをまとめたものです.

 新学期向きの活動といえる.中等教育で,今選択肢として,外国語ゼロという選択はありえない.どうしてか?という答えを考えさせるためになるゲームだ.困っている人を助ける,外国に来た人を助けるという経験をするために.言葉を使わない,ということで,その大切さを知らせます.孤独感や団体になるという経験を振り返らせます.人を助けるー親切は本当に親切か,排他的になるということは,どういうことか,一人になったとき,何が必要か,などを考えさせるために活動だったのです.

 

 ゲームをしているときは,そんなこと思わなかった.参加者も,講師の話を聞いて,ほぅほぅと頷いている人が多かった.

 


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