開発教育から学ぶ日本語教育


 1−c.他己紹介と振り返り

(1)他己紹介

 小グループに分かれ,全員が座ったところで,次のアクティビティが始まった.“他己紹介”だ.

 講師:

 右隣の人の名前を聞いてください.一文字目を使って,ポジティブな紹介をします.例えば,イハラさんでしたら,“明るい性格の相原さんです”,イノさんでしたら,“いつもお世話になっている飯野さんです”という風に進めていきます.それでは,どうぞ.

 右隣に座っている人の名前を聞き,その頭文字から始まる表現をさぐっていく.小グループで一回りしたあと,今度は,全員の前で,どのような他己紹介が各グループで行われたかを発表しあった.その人そのものを見て言った誉め言葉ではないけれど,言われた人は一応に恥ずかしそうな表情を浮かべていた.

 講師によると,それは“セルフ エステーム(自己尊重)”という活動を元に作った改訂版だそうだ.もともと,自分自身をポジティブな言葉で表現するという活動なのだが,講師はアジア圏ではやりにくいのでは?と思ったそうだ.そこで,“他己紹介”にしたのだそう.人に誉められると,誰もがよい気分になる.アイスブレーキングにぴったりの活動だと紹介してくれた.

(2)振り返り

 発表が一通り終わった後,講師は,他己紹介をした時の感想を参加者に聞いた.どんな気持ちになったか,普通の自己紹介とどう違う印象を受けたか,グループで意見交換を行わせた.その後,数人がみんなの前で発表した.

 感想は十人十色だったが,照れくさいというのが一番多かったように思う.後は,“ゆ”で始まるポジティブな表現を考えるのは難しい!とか,こんなにたくさん人を誉める表現があるんだなぁと思った,などがあった.

 次へ続く


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